Nostalgia

筑波大学大学院現代美術展「ひろう」出品作. 私たちがノスタルジーを感じる古き良き真壁の街並みの中で、私たちに向けられるノスタルジーに目を向ける作品。やがて身体性が切り離された未来のヒトがデジタルマップ上を歩き回り,その移動に応じて展示空間中の靴から足音が発生する.

Memory of Being

私たち人間は生活する中で様々な音を発する。その音は人の存在感を生み、やがて減衰して痕跡が失われてゆく。この作品は、靴の音を人工的に発生させることで民家の中に人の痕跡を表出させ、そこに誰かがいるかのような体験を生み出す。


アートチーム「-間-」グループ展「ここに滲みつつある。」, 《Memory of Being》(2022年9月2~8日, PRIVATE, 東京都江東区大島)

bugs

家電などの廃品を一度分解し、取り出した部品や基板による、機械にとっての自然をアッサンブラージュした。虫を模した振動モーターがその中を飛び回る様は、一つの「自然」として成立しているのではないだろうか。題名の《bugs》は「小さな虫」を意味すると同時に、「設計者が意図しない動作」という意味がある。振動モーターは凹凸のある表面で不規則に跳ね飛び、その挙動は人間が予測できない。人間が作った機械であるのに人間が予測できない、その挙動に私は生物らしさを見出す。

sound bugs

《sound bugs》は、小さな虫を模した小型の振動モーターが、様々なマテリアルをもった物の上で不規則に飛び回る作品です。小さな虫が群を成すことで一つの生命体として機能しているように、一つ一つの振動モーターから発生する音は極めてシンプルですが、物理的な制約故のそれぞれ固有のパターンを含んでいます。何十もの振動モーターから音が発せられることで、一つの大きな「リズム」を織りなします。

invisible

Technical & Creative Direction, Music, CGを担当


Concept

オンラインでも「ライブ」はできるのだろうか。

配信ではメディアの制約により、我々の目に届くまで多くの障壁が存在する。結果として、私たちが味わえたであろう「何か」が失われてしまっているように思われる。

我々は今回のダンス公演の中で、様々なアプローチを用いて、ダンス作品の要であるダンサーの身体や動きを見つめ、ステージの本質を追求する。それを通して、視聴体験の可能性、配信のあるべき姿を模索していく。

雫の形

天気の悪い日には雨が地面を打ち付ける音に儚さを感じたり、川のせせらぎに癒しを求めるように、私たち人類は「水の音」の効能を求めている。そのような効能に基づき、水の音は効果音や環境音楽で利用されている。それらはサンプリングによって実現されている。水の音はこれまで制御不能なものであった。この音が楽器として成立すれば現在の音楽シーンはどのような変貌を遂げるだろう。

本作品では、水の音の中でも水琴窟に注目した。水琴窟は地中に埋められた甕の中に雫が打ち付けた音を利用している。水琴窟は江戸時代から庭園に作られ初めたが、メンテナンスの困難から古典的な水琴窟は減少し、伝統を破る形で多岐にわたる改良が施されている。本作品もその一つで、液滴供給機をMIDIにより電子的に制御して雫の音を響かせている。そこには計算機上の質量のない音ではなく、生が感じられる音が発せらている。。

見ているのは誰 (演出・機材協力)

会場: アートギャラリー T+ (筑波大学構内6A棟2階)

会期: 2020年12月7日~10日(各日16:00~18:00)

ディレクター: 松浦妃那

演出・機材協力:頃安祐輔 浪川洪作 大森春歌

「みているのは誰」

コロナの影響を受け、展示会場に入り作品をみることができなくなったT+。展示会場内のパフォーマーが前を通る歩行者に「ピンポン」と音を鳴らして空の展示会場の存在を伝えることで、そもそも展示会場とは何であるのかを問いかけます。


筑波大学の芸術系の学生や教員が展示に使えるアートギャラリーT+の学生代表の松浦氏の元で演出のプランニング、施工を担当した作品です。会場はガラス張りになっていて、コロナ対策で鑑賞者が中に入ることができなくなってしまいました。展示会場とアートの関係性について、通行者に再考を呼びかけるための、その空の空間から「ピンポン」と音を鳴らすシステムとライティングを浪川さんに作って頂きました。

7seg display

 2019年5月20日~6月2日に筑波大学平砂宿舎9号棟にて実施された「平砂アートムーブメント」にて展示しました。LEDテープを用いて高さ70cmにも及ぶ大きな7セグメントLEDを製作し、数字を最小要素としてもつ映像表現を探究した。

 この作品はアインシュタインが量子力学を批判する際に用いた「神はサイコロを振らない」という言葉をベースに、数字に対する畏怖を感じさせるような作品を制作した。抽象化された物理法則の中からある具体的な値(境界条件、初期条件)を与えることで現象が具体的に取り出される。深い霧のかかった森の中で、神がこっそりと物理現象を決めていく様子を表現した。

 また、映像のようなハイコンテクストなものはもちろん表現力が高い。一方で照明のような様々な種類を持ちつつも、照明単体では意味を為すことは困難である。この中間的な存在であるのが今回の作品である。数字を最小要素とすることで、単純な点灯パターンの中にコンテクストが付与される。


展示

・平砂アートムーブメント(2019.5.20~6.2): 「神はサイコロを振らない」

演出イベント

・Launch Party @frog(つくば市)

ゆらぎ

ダンサーの表面で捻られ動き回るディスプレイ。それはダンサーの表現の「アンプ」としての役割を果たし、ダンスを従来の表現の制約から解き放つ。


演出イベント

・ゆらぎ Part02 #光る衣装とダンス

・岩壁音楽祭「Intrinsic」

・Launch Party @frog(つくば市)